あなたにおすすめのデザインホテル(前半)
Guest Blogger 3月 17, 2016

私の事務所ではヘルシンキでデザインアパートメントホテルを運営しています。

1年半前に、3つの理由から思い切って運営を始めました。海外へ移住するお友達から空き家を預かったことが第一の理由、改装しながら大好きなインテリアや食器のスタイリングを思う存分してみたかったことが第二の理由。そして、「宿泊こそが旅の質を大きく左右する」ということを旅のご案内業務の中で痛感していたのが第三の理由でした。

 

 

Utano Design Apartment

 

 

実際に運営をしてみると、宿泊業というのは思っていた以上に奥が深い!
「寝て、起きて、朝食を食べる」というシンプルな時間にも、手をかけ心をくだけば、その労力の分だけ確実にクオリティーの高い滞在をお客様に提供することができます。今はその労力を追求しながら、毎回お客様をお迎えするのを楽しませていただいています。

そんな体験も背中を押して、お客様のご宿泊に関するご相談にはかなり前のめりになって色々と口を出してしまいます。ヘルシンキには一人旅や二人旅でゆっくりと時間を過ごしにいらっしゃるお客様が多いこともあり、実際にどういう宿泊をするかというのは「こんな旅だったなあ」という旅全体の記憶に直結する大きなファクターになり得るようです。それは口を出したくもなるというものです。

 

ということで、今後もこのブログで扱うことが多くなりそうな予感の「宿泊」。今回はお問い合わせにも多い「ヘルシンキのデザインホテル、ヨシコさんのオススメは?」について、4つのホテルを前半・後半に分けてご紹介します。

 

足るを知る心地良さ Hotel Helka(ホテル・ヘルカ)

 

一言で表すと質素で良質なデザインホテルなのです、ヘルカは。
スタンダード、プレミアム、スイートの3種類あるお部屋はどれも華美なところがありません。主要な家具はArtek(アルテック)。Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの機能美を実際に体験できるお部屋になっています。

 

 

2

 

 

 

一番のおすすめはプレミアムルーム。

 

 

Hotel Helka 2

 

 

ベッド、デスク、冷蔵庫などベーシックな機能に加え、ソファセット(お部屋によってはアームチェア)の空間もあって一人暮らしのアパートのような心地良さです。スタンダードルームにはないアメニティ、バスローブ、スリッパがつくのも◎。お部屋によっては中庭に面したベランダもついているので、喫煙者の方はリクエストすると良いでしょう。(ちなみに私目線で気になるバスタブ、電気ケトルは設備がないそうです。)
ヘルカオリジナルのアメニティはシンプルなウッドケースに入って洗面台に置いてあります。スッキリした装いも良い!

 

 

Hotel Helka 3

 

余計なものの排除に関しては徹底しています。そして「足るを知る心地良さ」は、こんなところにも隠れていました。

 

 

Hotel Helka 4

 

 

2泊以上する場合は清掃時間前にタオルをかけておくと「タオル交換必要なし」の合図。タオルを床に置いておくと「タオル交換必要」の合図。お客様の意思によって、洗濯の水、電力節約に貢献できる仕組みになっているのです。他にも「3泊を超える滞在の場合は3泊に1度ベッドリネンの交換が入ること」、「外出時には電気を消すこと」など、環境に対して、滞在に対して、宿泊者自身の足る程度に合わせてサービスを調整できるようになっています。合理的で優しい、フィンランドデザインの真髄を象徴しているようです。
1928年に建てられたヘルカの建物。地下鉄Kamppi(カンピ)駅にもほど近く、人通りの多い中央駅周辺から少し外れているのも落ち着いた滞在に向いています。

 

 

Hotel Helka 5

 

 

今回お部屋について説明してくださったレセプショニストのミカさん(左)とマリさん(右)。マリメッコの制服(ミカさんはポケットチーフ、マリさんはワンピース)も素敵です!

 

 

Hotel Helka 6

 

 

隠れ家ロマンティック Hotel Fabian(ホテル・ファビアン)

二人旅のご夫婦やカップルのお客様によくおすすめしているのが、この隠れ家デザインホテル。港と公園にほど近い路地裏の立地、ドアが通りに面していない構造、全58部屋という規模など、安心感溢れる雰囲気が魅力です。

入り口は通りから少し入ったところにあるのです。

 

 

Hotel Fabian 1

 

コンフォート、スタイル、ルクスと3種類あるお部屋の中で、私が好きなのはスタイルルーム。ロフトタイプの構造はお籠り感覚があって落ち着く気がします。中庭に向かって開くバルコニーも、家のようで好きです。

 

 

Hotel Fabian 2
photo by: Jukka Isokoski

 

 

アメニティも気持ちのよいセッティング。

 

 

photo by: Jukka Isokoski
photo by: Jukka Isokoski

 

2015年には「フィンランドで最もロマンティックなホテル」に選出されたファビアン。カップルやご夫婦でこんなお部屋も素敵ですね。
ちなみに再び私目線のチェックについてもメモ。バスタブは全部屋共通でなし、電気ケトルはルクスルームが常設、その他のお部屋はレセプションにリクエストすると無料で貸してもらえます。

そして、今回取材させていただいて新しく「ほお!」となったのがルクスタイプのお部屋。

 

 

photo by: Jukka Isokoski
photo by: Jukka Isokoski

 

リビング&ベッドスペースがゆったりなのはもちろんなのですが、ミニキッチンスペースに心打たれました。電子レンジ、電気ケトル、食器、小さな流しなどが一通り揃っています。

 

 

photo by: Jukka Isokoski
photo by: Jukka Isokoski

大人は2名までお部屋の料金に入っていますが、エクストラ1名は50ユーロ/泊で可能だそうです。さらに18歳未満は追加料金なしということで、大人2名に子供1-2名のファミリー宿泊などにもぴったりです。
お友達同士の旅や、小さいお子様を連れての旅ならば、こういうお部屋は良いですよね。
ファビアンはエレベーターから良い香りがするのですよ。(細かすぎる情報ですが・・苦笑)バースペースも兼ねたロビーもゆったりで、全体的に居心地が良いのです。

 

 

photo by: Jukka Isokoski
photo by: Jukka Isokoski

 

 

今回お部屋をご案内くださったサラさん。他のレセプショニストの方々同様、いつもにこやかなのでついつい色々と聞いてしまいました。

 

 

photo by: Jukka Isokoski
photo by: Jukka Isokoski

 
フィンランドデザインの体験か、隠れ家お籠りか、迷うところです。「どのホテルを選ぶかで、旅が大きく変わるかも・・・」と、皆様にも共感していただけたでしょうか?
後半では、ライフスタイルのお手本にしたくなるあのデザインホテルと、一人旅でひたすらゆっくりしたいときに泊まりたいあのデザインホテルをご紹介する予定です。お楽しみに。

寄稿:Yoshiko Utano

  • KK

    今年ヘルシンキに行く予定なので、後編を楽しみにしています。そろそろアップされるでしょうか?ホテル選びの参考にさせていただきます。

    • Yumi Matsumoto/Visit Helsinki

      お待たせしました。後編、昨夜アップしました。お役に立てれば幸いです。これからもよろしくお願いいたします。

  • KK

    さっそく後編を掲載していただき、ありがとうございました。すばらしい写真とわかりやすい文章で、読んでいるだけで幸せな気持ちになりました。ここで紹介していただいたホテルの中のどれかにしようと思います。さて、どのホテルにしようかと考えるのも、旅行の楽しみです。またすばらしい記事を書いてくださることを楽しみにしています。今回はどうもありがとうございました。