ヘルシンキ発祥のスタートアップコミュニティー Slushとは
Yumi Matsumoto 8月 16, 2016
インタビューに応じてくれたマリアンネさん。 Photo: Sami Välikangas
インタビューに応じてくれたマリアンネさん。
Photo: Sami Välikangas

 

ヘルシンキを代表するビッグイベント、Slush(スラッシュ)。昨年、今年と東京で開催されたことから、聞いたことがある人も、よく知っているという人も多いかもしれません。

Slushは、世界最大級のスタートアップイベント。2008年にヘルシンキで始まり、たった300人が参加した起業家だけのイベントから、今では起業家、企業、投資家、ジャーナリストを含め15000人が参加する大イベントとなりました。

ヘルシンキ発祥のスタートアップイベント Slushについて、Slush CEOのMarianne Vikkula(マリアンネ・ヴィックラ)さんにお話を聞いてみました。

 

Photo: Jussi Ratilainen www.jussiratilainen.com
Photo: Jussi Ratilainen www.jussiratilainen.com

 

-まず始めに、Slush とは何か、簡単に教えてください。

- Slushは、様々な地域でのグローバルコミュニティーで、次世代の起業家を支援することを共通の目標としています。次世代のグーグルやアリババになり得る会社の中には、Slushからインスピレーションを受けた会社も少なくありません。各地でのイベントを通し、起業家の支援をしています。

-グローバルコミュニティーと言うことは、イベントだけが活動というわけではありませんよね。

-もちろんイベントだけではありません。例えばヘルシンキにはたくさんの起業家ネットワークがあり、レクレーションを楽しみながらネットワークを広げるようなものも含めて頻繁に様々な規模のイベントや集まりが行われています。

-Slushは、どんなふうにして始まったのでしょうか?

-最初にSlushイベントが開催されたのは、2008年、5人のフィンランド人起業家が企画しました。このときは、起業家だけを対象にしたイベントで、起業家同士が様々な情報をシェアするという趣旨のものでした。参加者はたった300人、海外からの参加者は皆無、投資家もいなければジャーナリストもいない、そんなイベントでした。2011年に、それまでもスタートアップに関して活動を行っていたES(Entrepreneur Society of Aalto University アアルト大学の起業家ソサエティー)の学生たちにこのイベントの企画を任せることになりました。

-ヘルシンキという場所でこのコミュニティーの活動が始まったのは、ヘルシンキの起業家5人が企画したから、つまり最初にどこでイベントを開催しようかと検討して始まったというわけではなく、たまたまここだったということでしょうか?

-そうですね。ヘルシンキで始まったのは、ただの偶然ともいえます。でも、ヘルシンキの共同体としての精神も、このコミュニティーの成功に寄与していると思います。人々が協力して何かをするという文化があるのです。競争するよりは、お互いに助け合う温かい人間関係があります。

 

 

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2015年に東京で開催されたSlush Asia Slush_Asia_c_Yuji_Nakazima

 

 

-日本でもSlush Asia(スラッシュ・アジア)が開催されるようになりましたよね。

-日本にもSlushのような起業家精神が必要だという考えを持つTaizo(孫 泰藏氏)が中心となって、日本でのSlushの開催が決まりました。昨年は300人のボランティアが集まり、期待していた以上の成功を収めました。従来のトップダウンという形式が当てはまらないSlush がうまくいくかどうか、Slushの輸出がうまくいくのかは、まったく予想がつかないことだったのです。

-日本でも開催されるSlushですが、日本の人たちにヘルシンキのSlushにもぜひ来て欲しいと思う点は、どんなところですか?

-北欧という場所で行われるSlushの雰囲気やエネルギーを感じて欲しいです。このイベントに来れば、世界の重要な投資家に会えるのです。また、Slushのメイン会場だけでなく、レストランやコワーキングスペースなど街のあちこちでSlush関連のイベントが開催されます。Slush事務局も知らないようなイベントもあります。ぜひアンテナを張って、それらのイベントに参加してみてください。

-Slushのイベント開催時ではないときにヘルシンキに訪れる人たちも、ヘルシンキのスタートアップコミュニティーに親しむ機会があるでしょうか?

-もちろんあります。誰でも参加できるスタートアップサウナやデモデー、今年の夏は毎週水曜日にESのバーベキューイベントがありました。

-スタートアップサウナといえば、Slushでもサウナが登場しますよね。フィンランドといえば、サウナ。

-そうですね。サウナは、他のイベントとはまったく違うものとして参加者の印象に残るものだと思います。

-ところで、Slushでフィンランドを訪れるみなさんに、ヘルシンキの見所を教えてください。

 

 

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Photo: Sami Heiskanen www.samiheiskanen.fi

 

 

-実は、私は美術館とかには全然行ったことがないのですが・・・。ヘルシンキではレストランを楽しんで欲しいです。ヘルシンキでのフードジャーニー、お勧めです!

今年のSlushは、11月30日~12月1日の2日間、ヘルシンキのMessukeskus(メッスケスクス)で開催されます。詳しくは、Slushのウェブサイトで。

 

 

投稿:Yumi Matsumoto